誹謗中傷対策マニュアル
MANUAL

公開日:2018.06.01 最終更新日:2021.07.16

5ちゃんねる

5ちゃんねるに削除依頼して誹謗中傷を消す方法を弁護士が解説【テンプレ付】

5ちゃんねる(5ch、旧2ちゃんねる)に誹謗中傷や個人情報が書き込まれた場合、どうやって投稿(レス)やスレッドを削除すれば良いでしょうか?

5chは、削除が難しいとも聞きました…。

削除されやすい方法があれば、ぜひ教えて下さい。

 

誹謗中傷等に悩む企業や個人から1500件以上の相談を受け、迅速に解決してきた法律事務所「弁護士法人ATB」が、このような疑問にお答えします。

最後までお読み頂ければ、「5ちゃんねるに対して削除依頼する方法、コツ、注意点、削除依頼しても投稿が消えない理由」などが分かります。

削除依頼のテンプレ(書き方の例文)も載せていますので、参考にして下さい。

5ちゃんねるは、投稿の削除が難しい!?

5chでは、個人に対する誹謗中傷、個人情報を晒す投稿、企業のイメージを損なう投稿が後を絶ちません。

5chは社会的影響力が大きいうえに未だに利用者も多く、検索結果も上位に表示されやすいので、放っておけば次々に拡散され、被害が広がりかねません。

ところが5chは、運営者がなかなか削除に応じないため、一般的に削除が難しいとされています。

しかし、削除依頼の仕方によって、誹謗中傷が削除されやすくなります。

自分で5ちゃんねるに削除依頼する方法

メールで削除依頼しましょう

5ちゃんねるでは、「削除ガイドライン」(以下「5chガイドライン」)が示されています。

削除人は基本的にこれに従って削除するため、その内容をよく読み、どのような理由で削除に応じているのか理解する必要があります。

5chガイドラインや「削除要請(入口)」によると、例えば次の項目が削除対象になります。

・個人名・住所・所属

・電話番号

・メールアドレス

・誹謗中傷

このような項目が書き込まれた場合は、本人から5chに対して、メールで削除依頼することができます。

方法は、「削除要請(入口)」に書かれている、「メールにての削除要請」がこれに当たります。

削除依頼をする場合は、「削除要請(入口)」から「5ちゃんねる削除体制」に進んで、メールを送って下さい。

削除要請フォームなどを使うと依頼内容が公開されてしまうので、必ずメールで依頼しましょう。

削除依頼は、スレッドに対しても可能

削除依頼は、個別の投稿(レス)に対しても可能ですし、スレッドに対しても可能です。

削除対象となるスレッドは、

利用者の気分を害するため・利用者を揶揄するために作られたと判断したもの(削除ガイドラインより引用)

などが挙げられています。

しかし、スレッドそのものを削除してしまうと、そのテーマについて議論する機会が失われてしまいます。

ですから、なかなか削除には応じてもらえません。

ただ、当弁護士法人は、スレッドの削除についてもこれまで数多く実現してきております。

削除依頼が認められやすい4つの場合

削除依頼が認められやすいのは、「法的に権利侵害がある」と言える場合が中心です。

具体的には、次の4つです。

1.名誉毀損

2.名誉感情の侵害

3.プライバシー侵害

4.著作権侵害

削除依頼する場合には、どういう権利侵害に当たるのか、具体的に書きましょう。

また、削除依頼を受け取るのも一人の人間ですから、丁寧な文面を心掛けましょう。

4つの権利侵害について、具体的に解説しますので参考にして下さい。

1.名誉毀損の場合

名誉毀損というのは、人の社会的評価を低下させることです。

ですから、どのように社会的評価を低下させられたか、具体的に記載しましょう。

(例)

私が会社のお金を横領しているとの書き込みがなされていますが、事実無根であり、社会的評価が著しく低下して、私の名誉が侵害されているため、書き込みの削除をお願いします。

2.名誉感情の侵害の場合

先程の名誉毀損は、社会的評価、つまり外部からの評価を下げることです。

他方名誉感情は、分かりやすく言うとプライドや自尊心のような、自分自身に対する評価です。

ただし、名誉感情は主観的なものなので、単に「傷付いた」「嫌だと感じた」だけでは足りません。

その投稿が、社会通念上許される限度を超えたものである、ということを具体的に書きましょう。

(例)

「〇〇で働いている受付はブサイクだから、会社のイメージを悪くしてる」という書き込みがなされた場合

→〇〇で働いているのが自分であることは確かですが、ブサイクなどと書かれて、名誉感情を侵害されました。このような投稿は、社会通念上許される限度を超えたものですから、削除してください。

3.プライバシー侵害の場合

プライバシーは、住所・名前・電話番号・メールアドレス・前科・私生活上の情報などです。

どのようなプライバシーが侵害されたか、具体的に記載しましょう。

(例)

自分が同性愛者であるという書き込みがなされた場合

→私は同性愛者であることは確かですが、そのことは誰にも知られたくない私生活の情報であり、プライバシー侵害にあたるため、書き込みの削除をお願いします。

4.著作権侵害の場合

著作権は、写真・動画・文章・イラストなどに認められる権利です。

作品が出来上がった時点で誰にでも認められる権利で、登録などしなくても自動的に発生します。

ですから、5chに投稿された文章や写真などが自分の著作物(作品)であり、使用を許可していないし、引用の要件も満たさないことなどを、具体的に記載しましょう。

(例)

この写真は、私が撮影してブログに載せた写真です(ブログのURLを添付)。

写真の掲載を許可したことはありませんし、この投稿者は引用元も書いていません。

著作権侵害にあたるため、書き込みの削除をお願いします。

削除依頼しても消えない理由と対処法は?

削除依頼後、しばらく経っても投稿やスレッドが削除されない場合は、次のような可能性が考えられます。

①そもそも削除対象ではない

5chガイドライン等を確認して、削除対象になっていなければ、削除は難しいでしょう。

ここで注意が必要なのは、法人については、上記いずれかの権利侵害が認められる場合でも、なかなか削除に応じてもらえないのが実情ということです。

5ch自身も、削除ガイドラインにおいて、「原則として放置」と明言しています。

例外的に、全く事実無根のことを書かれた場合、どのように事実と異なるのか、根拠資料とともに説明の上、削除依頼すると認められることもあります。

法人の場合は、弁護士を通じて削除依頼したり、法的手段を使って削除を求める方が良いでしょう。

②本来削除対象であっても、記載や資料が不十分

まず形式的なこととして、メールにて削除依頼する場合は、次のことが求められています。

 件名 削除申し立て
 内容 URL
    レス番号
    削除理由
    理由を根拠付ける資料があれば添付
    本人確認のための資料
 を添付するものとする(5ちゃんねる削除体制より引用)

ところが、焦っていたり、感情的になっていたりして、添付を忘れてしまう場合があります。

また、形式的な問題はなくても、削除理由の説明が不十分であったり、添付した資料が根拠として弱いという場合もあります。

③5chの判断に時間が掛かっている

5chには、日々膨大な数の削除依頼が届いていると思われます。

ですから、自分が送った削除依頼について、いつ判断してもらえるか分かりません。

その結果、「削除対象なのに、なかなか削除されない」ということも十分考えられます。

削除されない理由を知らせてもらえないことも

削除依頼した後、実際に投稿やスレッドが削除されれば、依頼が認められたと分かります。

ところが、依頼が却下された場合、応じない旨の連絡が来ない場合もあります。

ですから、しばらく待っても削除されない場合、その理由が、

・削除対象外なので却下されたのか

・記載や資料が不十分で却下されたのか

・5chの判断に時間が掛かっているのか

ご自身では判断できない場合も多いと思います。

ですから、目安として10日経過しても削除されない場合は、弁護士に相談して、その理由を検討してみるのがオススメです。

確実・スピーディーに削除したい方は、弁護士への依頼がオススメです

本人でも削除依頼は可能ですが、弁護士に依頼して次の方法を採れば、確実かつスピーディーに削除できる可能性が高まります。

①5ちゃんねるが認めた弁護士からの削除依頼

5chには、次のように明記されています。

5ちゃんねるが,過去に受けた請求から、表現の自由を配慮したリーガルマインドを持った弁護士と認めた者からの請求については、正当な理由があるものについて、原則として対応するものとする。(5ちゃんねる削除体制より引用)

もちろん「正当な理由がある」という前提ですが、「この弁護士の言うことなら、ちゃんとしているだろう」と思ってもらえる弁護士からの削除依頼は、認められやすいということです。

どんな弁護士がこれに当たるのか、基準は公開されていませんが、当弁護士法人に所属する弁護士は、過去に500件以上削除依頼が認められた実績があります。

正当な理由があるかどうかしっかり検討し、正当な理由があると考えられれば、正確な主張と証拠を基に、迅速に削除依頼を行います。

最短でご依頼から数時間で削除された実績もあります。

②裁判所に対して削除の仮処分を申し立てる

弁護士からの削除依頼に応じてもらえない場合、あるいは削除依頼を経ずに、裁判所に削除の仮処分の申立を行い、投稿やスレッドを削除せよという決定を出してもらいます。

当然ながら、申し立てが必ず認められるわけではありませんが、申し立てが認められるよう、弁護士が必要な主張や証拠の提出などを行います。

5chは、裁判所の仮処分決定には原則として従うとしており、決定書を添付してメールで依頼すれば、原則として削除に応じてもらえます。

警察からは削除依頼してもらえないのでご注意下さい

お困りの方は、当弁護士法人へご相談下さい

誹謗中傷や個人情報に関する書き込みがネット上に残ったままだと、日々損害が拡大する危険があります。

特に企業にとって、風評被害への対応が遅れることは、命取りにもなりかねません。

そこで、一日も早く書き込みを削除する必要があり、そのためには一日でも早く弁護士に相談することがオススメです。

当弁護士法人は、削除の重要性を考え、土日を含めできる限り迅速な対応を心がけております。

初回の相談は無料ですので(書き込み者は除く)、一度ご相談下さい。

公式LINEから相談内容を入力して頂ければ、自動で費用の見積もりが表示されます(そのまま無料相談の申込も可能です)。

【違法】削除代行サービスにはご注意下さい

弁護士又は弁護士法人ではない業者が削除依頼することは、「非弁行為」といって弁護士法72条に違反する行為と考えられます。

実際に、違法とした裁判例もあります(東京地裁平成29年2月20日判決)。

ですから、安易に削除代行サービス業者に頼むことは控え、相談する場合は必ず弁護士にしましょう。

代行業者に依頼しても意味がないどころか、共犯とされる危険もあるのでご注意下さい。

また、「業者に頼んで費用だけ取られて、一切削除ができなかった」という相談も寄せられています。

その場合は、業者に払った費用を取り戻せる場合もありますので、ご相談ください。

まとめ

5ちゃんねるに対して、削除依頼する方法・コツ・注意点などを弁護士が解説しました。

書き方の例も載せましたので、参考にして下さい。