爆サイで名誉毀損にあった場合の5つの対処法
爆サイとは、地域密着型のコミュニティサイトで、都道府県や市町村区の情報が書き込まれています。具体的なローカル情報がのっているため、その情報に関連して名誉毀損となる書き込みがされることもあります。爆サイ上で起きた名誉毀損は、書き込みの削除や、投稿者の特定ができる場合もあります。
この記事では、爆サイによる名誉毀損の対処方法についてご紹介します。
爆サイで名誉毀損されたときの対処法
爆サイで名誉毀損にあたる書き込みをされた場合は、書き込みの削除依頼や投稿者の特定、発生した損害の賠償請求などができる場合もあります。
この項目では、削除依頼や投稿者の特定、損害賠償請求などについてご紹介します。
証拠を保存しておく
爆サイで名誉毀損にあたる書き込みをされた場合、該当する書き込みのスレッド番号を控えておくことが重要です。
番号だけを控えておくだけでも証拠にはなりますが、出来る限りスクリーンショットなども保存しておきましょう。
名誉毀損にあったスレッドの検索方法
爆サイのサイト内で自分に関する書き込みがどれだけの数されているか、検索する方法があります。
それは、Googleやyahoo!などの検索エンジンに『site: bakusai.com intitle: (検索したいワード)』と入力することです。これで、爆サイのすべてのスレッドから、検索したいワードに関する書き込みを検索することができます。
サイト管理者に削除依頼をする
個人や団体の名誉毀損にあたる書き込みは、爆サイの利用規約に記載されている『禁止事項』にあたります。そのため、爆サイのサイト管理者にレスの削除依頼を行うことが可能です。
爆サイの削除依頼は、各スレッドの下部に設置されている『削除依頼』のボタンから申請できます。
ただし、削除できるのは書き込みをされた箇所1件ずつです。複数のレスやスレッドごとの削除依頼はできません。
損害が発生した場合は発信者情報の開示請求をする
名誉毀損によって損害が発生した場合、賠償請求をするために、発信者情報の開示請求をします。
発信者情報開示請求とは、ネット上で誹謗中傷等を行った投稿者の情報(氏名・住所・電話番号など)を開示するよう求める手続きです。
詳しくは下記記事をご覧ください。
名誉毀損による損害賠償請求
爆サイでの名誉毀損は、不法行為にあたるので民事上の損害賠償(慰謝料)請求が可能です。
名誉毀損の慰謝料相場は、一般人で10万円〜50万円程度とされています。ただし、ヌード写真の公開など重度のプライバシー侵害にあたる場合は、慰謝料が高額となるケースもあります。
なお、ストーキングなどの身の危険が迫っている場合は、刑事告訴も検討しましょう。
名誉毀損を訴える前に知っておきたい法律
爆サイで名誉毀損にあたる書き込みがされた際、削除依頼の他、投稿者を訴えることを考える方もいるでしょう。
名誉毀損は、損害賠償請求や刑事告訴が可能な不法行為です。一方、それぞれの訴えは法律の扱いが異なるのです。
この項目では、名誉毀損に関する法律についてご紹介します。
民事上の名誉毀損(損害賠償請求)
民法では、不法行為をされた場合、相手に対して損害賠償請求をすることができます。
(不法行為による損害賠償)
第七百九条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
引用元: 民法
損害賠償請求は、簡易裁判所や地方裁判所などで民事訴訟を起こして、裁判で争うことになります。
刑事上の名誉毀損(刑事告訴)
刑法では、名誉毀損を以下のように定めています。
(名誉毀損)
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
引用元: 刑法
名誉毀損は親告罪といって、被害者が自ら告訴する必要があります。
また、刑事上の名誉毀損には構成要件があり、これが満たされている場合でないと認められません。
公然の場での言動であること
公然の場というのは、誰でも見ることができる場(状態)であることです。爆サイは、誰でも利用できる掲示板サイトなので、当然「公然の場」にあたります。
社会的評価を低下させるよう記載があること
- 「会社の〇〇は元風俗嬢」
- 「あの会社はサービス残業当たり前。残業代は支払われないのに上司のパワハラもひどい」
- 「〇〇営業部の社員〇〇は取引先と枕営業しているから売上が良い」
例えば、上記のような書き込みは、事実の真偽に関わらず個人や団体の社会的評価を下げるものです。
このような場合は、名誉毀損罪にあたる可能性があります。
ただし、「〇〇は能力がない」「〇〇はバカだ」など、単に自尊心を傷つける内容や抽象的な誹謗中傷は、名誉毀損罪にあたらないケースもあります。
書き込みの真偽が特定(確認)できる状態であること
書き込みの真偽とは、内容が事実であるかではなく、事実確認ができる状態であるかをさします。
例えば、『101号室の男は上司の妻と不倫している』と書いても、それがどこの建物の101号室なのかがはっきりとしないため、基本的には真偽は特定できません。一方、爆サイの地域別掲示板でマンション名を指定したり、マンションの前のその書き込みをプリントアウトした紙を貼ったりした場合などは、真偽が特定できる状態といえます。
個人情報が特定できるような内容であること
個人名や所属団体名を書いた上で誹謗中傷や名誉毀損にあたる書き込みをした場合は、権利侵害にあたります。
なお、氏名、住所、電話番号、勤務先などの情報は個人情報にあたるので、これらの書き込みは別途プライバシーの侵害にあたる可能性があります。
爆サイの名誉毀損は弁護士に相談
爆サイ上での名誉毀損は、個人で対処できる部分もあります。
ただし、誹謗中傷がされた書き込みを何度も見たり、発信者情報の開示請求などの煩雑な手続きを行ったりなど、手間や精神的な負担がかかります。
そのため、早い段階で弁護士に相談することをおすすめします。