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フェイクポルノとは|新たなネット被害と対処法

SNS

更新日:2018/05/25

フェイクポルノとは、グラビア写真やアダルトビデオなどに、芸能人や一般人の顔を合成して、第三者に公開する悪質行為のことです。フェイクポルノは、AIによって、合成技術が発達したことにより「本当にこの人がアダルトビデオに出演したのか?」と誤解を与えるほど、精度が高くなっています。

フェイクポルノのような画像や動画は、誰でも作成でき、SNSなどによって拡散されることもあるため深刻な問題となっています。

この記事では、日本ではまだあまり認識されていない『フェイクポルノ』の現状や被害に遭った場合に適用される刑法などご紹介します。

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フェイクポルノの被害例

2017年の後半に、アメリカのとある男性がAI技術を利用して、アダルトビデオやセクシーグラビアなどの人物画像に、全くの別人の顔写真を重ね、合成したポルノ動画をネット上に投稿しました。

フェイクポルノはその精工さから、投稿された動画や画像を顔が映っている本人のものだと勘違いされることもあるのです。

この項目では、国内外で発生しているフェイクポルノの被害例をご紹介します。

有名女優にフェイクポルノで報復

アメリカで話題を博した人気ドラマに出演した女優リリ・ラインハルトは、交際相手である俳優コール・スプラウスのX(旧Twitter)アカウントがハッキングされてしまったことに対し、自身のX(旧Twitter)でコメントした。

そのコメントに対し、今度はリリのアカウントがハッキングされ、身元不明女性の裸体写真が投稿された。

参考: MTV|リリ・ラインハルト、ツイッターアカウント乗っ取りでフェイクポルノ被害に

日本でもすでに被害が広まっている

日本でも、数件ではありますが、X(旧Twitter)上では有名女優のフェイクポルノが確認されています。

こちらもアダルトビデオの映像に有名女優の顔を合成したものです。使用された女優の名前は伏せますが、#Fakepornoというハッシュタグで一部の層が盛り上がりをみせています。

フェイクポルノ被害が日本で増えるのも時間の問題でしょう。

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フェイポルノはアプリで手軽に作れてしまう

フェイクポルノはAI技術を使ったもので、仕組みとしては女性に人気の画像加工アプリと似ています。

そのため、現在ではフェイクポルノが手軽に作れてしまうアプリも配信されているのです。これによって難しい技術も要らず、数時間で作成することができてしまいます。

インターネット上に数枚の写真が公開されていれば、一般人で被害が発生する可能性も十分ありえます。

フェイクポルノ被害に遭った場合に適応される法律

この項目では、もしもフェイクポルノ被害にあった際、適応されると考えられる法律をご紹介します。

名誉棄損

名誉棄損は、不特定多数の人物が閲覧できるところに、他人の名誉を傷つける内容(真偽は問わない)を公表した場合に該当します。

刑事事件になった場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられるでしょう。また、慰謝料請求をした場合、10~50万円でまとまる傾向にあります。

ただし、事件後の社会的な評価や生活への影響が考慮され、慰謝料が変動します。

肖像権の侵害

肖像権の侵害は以下の条件を満たすことで、成立します。

  • 個人を特定できる
  • 「偶然写ってしまった」という言い訳が難しい
  • 不特定多数の人物が閲覧できるところへの投稿

これらを、被写体の許可なしに行った場合、肖像権を侵害に該当する可能性が高いといえるでしょう。肖像権の侵害の慰謝料相場は一般的に、10~50万円と考えられています。

フェイクポルノなどの悪質性が高いものの場合は、慰謝料が高額になることが考えられます。

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フェイクポルノの3つの問題点

アメリカの弁護士は、フェイクポルノはリベンジポルノ以上に悪質と考えているようです。ここでは、フェイクポルノの3つの問題点をご紹介します。

無差別に起きてしまう

フェイクポルノは、SNSやちょっとした写真から作成できてしまいます。そのため、気軽に投稿した写真が、知らないうちに使用されてしまうかもしれません。

犯人とまったく無関係な人が、被害者になってしまうことも十分に考えられます。

被害に気付くのが難しい

前項のように、無差別に被害者を選んだ場合、被害者本人は被害に気付くのが難しいでしょう。

被害者が気づいたときには、不特定多数の人物に閲覧されてしまった後だったり、画像などを保存されてしまったり取り返しがつかない状況になっているかもしれません。

また、被害者の関係者の目にとまり、謂れのない風評被害に遭うかもしれないのです。

被害に遭わないための対策が難しい

リベンジポルノなどは、性的な写真を撮らない、撮らせないことでほとんどの被害を防ぐことができます。しかし、フェイクポルノは、性的な写真を必要としていません。

ちょっとした集合写真でもよいのです。

写真をネット上に投稿しないのが、1番の防止策ですが、SNSに写真を投稿することが一般的になっている現代では、それも難しいでしょう。ご自身が注意しても、一緒に写っている友人が投稿してしまうかもしれません。

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フェイクポルノ被害にあった際の対処法

フェイクポルノは数枚の写真や動画さえあれば、作成することが 出来てしまいます。

FacebookやX(旧Twitter)、InstagramなどのSNSが公私ともに利用される現代では『誰が被害にあってもおかしくない』状況なのです。

この項目では、もしもフェイクポルノ被害に遭ってしまった場合の対処法についてご紹介します。

サイト運営者に削除を依頼

SNSや掲示板によるトラブルで最も恐ろしいのが『拡散』と『転載』です。

そのため、ご自身が不利益を被る投稿は見つけ次第、削除依頼をすることが重要です。特にフェイクポルノのように、ご自身の顔写真などが公開されている場合は、明確な権利侵害として削除依頼をすることができます。

削除依頼は弁護士名義が有効

SNSや掲示板の投稿を削除する場合、サイトによっては弁護士からの削除依頼しか受け付けないというところもあるようです。

そのため、個人での削除依頼を拒否された場合でも、弁護士に相談することで解決できる可能性があります。

投稿者を特定して被害届を出す

フェイクポルノ被害を警察や裁判所に訴えたい場合は、投稿者を特定することも可能です。

投稿内容から相手のIPアドレスやプロバイダ契約情報などの開示請求手続きを行うことで、相手の個人名や住所などを特定させることができます。

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まとめ

いつ日本で事件が発生しても、おかしくありません。もし、被害が発覚したらすぐに警察に通報しましょう。

証拠が少なく、警察に通報しにくい場合は、弁護士に相談することをおすすめします。

また、できるだけ顔が写っていたり、個人を特定できるような写真や動画の投稿はやめましょう。

誹謗中傷弁護士・藤吉監修のブログ

この記事の監修者

弁護士法人ATB

これまで、インターネット匿名掲示板等での『誹謗中傷』に悩む企業や人の相談を 3000 件以上受け、迅速に解決してきた弁護士事務所です。 「5ちゃんねる(2ちゃんねる)」「爆サイ」「ホスラブ」「X (旧Twitter)」など、数10種類以上のWebサイト、SNS、掲示板の投稿への削除依頼、発信者情報開示請求(投稿者の特定)等に、プロフェッショナルとして幅広く柔軟に対応しています。