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誹謗中傷の発信者を特定できないケース6選|弁護士が解説

投稿者の特定

更新日:2024/01/22

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SNS・匿名掲示板・ブログなどを使って誹謗中傷した人を、特定する方法があると聞きました。

でも、必ず特定できるのでしょうか?

注意点などがあれば、ぜひ教えて下さい。

誹謗中傷等に悩む企業や個人から3000件以上の相談を受け、迅速に解決してきた法律事務所「弁護士法人ATB」が、このような疑問にお答えします。

最後までお読み頂ければ、「誹謗中傷の投稿者を特定できない又は難しいケース」が分かります。

ただ、場合によっては弁護士に依頼すれば解決できることもありますので、ぜひ最後までお読み下さい。

発信者を特定する方法

・SNS(X(エックス(旧Twitter(ツイッター))・YouTube(ユーチューブ)・Instagram(インスタグラム)・Facebook(フェイスブック)など)
・匿名掲示板(5ちゃんねる(5ch)・ホスラブ(ホストラブ)・爆サイ.comなど)
・Googleマップの口コミ
・転職サイト
・ブログ

こういった場所に、誹謗中傷や個人情報が書き込まれる被害が多発しています。

そういった場合、投稿者を特定するために「発信者情報開示請求」という方法があります。

具体的な方法は、こちらで解説しています。

発信者を特定できない又は難しいケース6選

残念ながら、発信者情報開示請求も万能ではありません。

例えば次のようなケースでは、特定ができない又は難しいです。

  • ネットカフェから投稿された場合
  • 公衆無線LANを使って投稿された場合
  • ネット付き集合住宅から投稿された場合
  • 投稿から一定期間が経過した場合
  • 海外事業者が運営している場合
  • 投稿が削除された場合

1.ネットカフェから投稿された場合

発信者情報開示請求によって、「投稿された時に使われたプロバイダ」が分かります。

プロバイダは契約者の氏名や住所を把握しているので、「誹謗中傷した人=プロバイダ契約者」であれば、投稿者を特定できます。

ところがネットカフェの場合、利用者がプロバイダと契約するわけではありません。

プロバイダ契約者は、あくまでもそのネットカフェの運営者(運営会社)です。

ですから、いくら発信者情報開示請求をしても、投稿者の氏名や住所は分かりません。

ただし、小規模なお店だと、利用者を把握している場合もあります。

そういった場合は、お店に問い合わせることで特定につながるケースもあります。

2.公衆無線LANを使って投稿された場合

公衆無線LANとは、商業施設・駅・空港・観光スポット・飲食店・宿泊施設などで使えるインターネット接続サービスです。

この場合も、先程のネットカフェ同様、プロバイダと契約しているのは商業施設の管理会社などであり、利用者自身ではありません。

ですから、いくら発信者情報開示請求をしても、投稿者の氏名や住所は分かりません。

ただしこの場合も、ネットカフェ同様、場合によっては特定につながる場合もあります。

3.ネット付き集合住宅から投稿された場合

マンションやアパートなどの集合住宅を借りる際、「インターネット付き」という物件があります。

これは、集合住宅の所有者や管理会社がプロバイダと契約しており、入居者はそれを利用できるという仕組みです。

この場合も、先程のネットカフェ同様、契約者は利用者自身ではありません。

ですから、いくら発信者情報開示請求をしても、投稿者の氏名や住所は分かりません。

4.投稿から一定期間が経過した場合

発信者情報開示請求で投稿者を特定するには、「特定に必要なログが残っていること」が大前提です。

ところが、掲示板やSNSの管理会社やプロバイダは、いつまでもログを保存しているわけではありません。

例えば、NTTドコモやソフトバンクといった経由プロバイダにおける保管期間は、通常2~3ヶ月です。

保管期間を経過するとログが削除され、投稿者の特定ができないことが大半です。

とは言え、保管期間は運営会社などによって異なりますから、すぐに諦めないで下さい。

いずれにしても、投稿者を特定したいと思ったら、すぐに弁護士に相談することをオススメします。

5.海外事業者が運営している場合

発信者情報開示請求は、プロバイダ責任制限法によって認められた権利です。

ところが、X(旧Twitter)やFacebookなど、海外事業者が運営しているサービスも多いです。

まず、法律は国によって違いますから、日本の法律を適用して開示請求できるのか、という問題があります。

次に、仮に適用できるとしても、日本の裁判所に裁判などを起こせるかという問題もあります。

さらに、この問題をクリアできても、仮処分や裁判に関する書類を海外事業者に送達するには、長期間を要することが多いです。その結果、先程ご説明したとおり、ログが消えてしまうという問題もあります。

ですから、特定は、決して不可能ではありませんが難しいです。

少なくとも弁護士に頼まず行うのは難しいですから、まずは弁護士に相談することをオススメします。

6.投稿が削除された場合

ネット上で誹謗中傷されても、その投稿自体が削除されてしまうと、発信者情報の開示はかなり難しくなります。

投稿が削除される場合としては、

①投稿者自身が削除する場合

②管理者が削除する場合

があります。

①は、投稿が炎上してしまい、投稿者自身が「マズい」と思って削除するような場合です。

②は、被害者や他の利用者から削除依頼を受けて管理者が削除するような場合です。

注意が必要なのは、自分に対する誹謗中傷を発見して、慌てて管理者に削除依頼する場合です。

もちろん削除されるのは良いことですが、一旦削除されてしまうと、その後の特定が難しくなるからです。

とは言え、特定には一定期間必要ですから、その間投稿を放置するわけにもいきません。

一日も早く弁護士に依頼するのがオススメです

以上、発信者情報開示請求を使っても特定できない又は難しいケースをご紹介しました。

ただこういったケースでも、場合によっては、弁護士に頼めば特定できることもあります。

ですから、泣き寝入りせず、一度相談してみることをオススメします。

当弁護士法人では、投稿者の特定から損害賠償請求、投稿の削除、警察への被害届の提出・告訴も対応可能です。

初回無料の法律相談を受けておりますので、お気軽にご相談下さい。

土日を含めできる限り迅速な対応を心がけております。

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まとめ

誹謗中傷の投稿者を特定できない又は難しいケースをご紹介しました。

場合によっては、弁護士に依頼すれば解決できることもありますので、泣き寝入りせずご相談下さい。

誹謗中傷弁護士・藤吉監修のブログ

この記事の監修者

弁護士法人ATB

これまで、インターネット匿名掲示板等での『誹謗中傷』に悩む企業や人の相談を 3000 件以上受け、迅速に解決してきた弁護士事務所です。 「5ちゃんねる(2ちゃんねる)」「爆サイ」「ホスラブ」「X (旧Twitter)」など、数10種類以上のWebサイト、SNS、掲示板の投稿への削除依頼、発信者情報開示請求(投稿者の特定)等に、プロフェッショナルとして幅広く柔軟に対応しています。