誹謗中傷対策マニュアル
MANUAL

2021.04.15

ネット問題

サイバー犯罪の事例及び通報・相談先を解説

最近、あるサービスの運営会社から『あなたのアカウントが第三者によって不正にログインされた可能性があります』といったメールがよく届いて怖いんですけど……
それ注意が必要なメールだね。うっかりメールに記載されているページにアクセスして変更すると大変なことになる可能性があるよ
私、実はそのサービスを使ってないので無視しているのですが、よく使っているサービスだったら危なかったかも……
手口が巧妙になってきているからね。サイバー犯罪にはどのようなものがあるか事例を紹介しつつ解説するね

 

サイバー犯罪の事例紹介

インターネット利用者の増加に伴い増加しているサイバー犯罪。サイバー犯罪とは何か解説をしたのちに、事例をご紹介します。

サイバー犯罪とは?

「サイバー犯罪」とは、インターネット等の高度情報通信ネットワークを利用した犯罪や、コンピュータ技術を悪用した犯罪のことです。さらに警察はサイバー犯罪を「不正アクセス禁止違反」「コンピュータ電磁的記録犯罪」「ネットワーク利用犯罪」の3つに分類しています。

不正アクセス禁止法違反

アクセス権限を持たない者が、情報システムの内部やサーバに侵入する「不正アクセス」による犯罪を指し、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」に基づき取り締まっています。具体的には、他人のIDやパスワードを無断で利用した次のような不正操作が挙げられます。
•インターネットバンキングでの不正送金
•インターネットショッピングでの不正購入
•オンラインゲーム、コミュニティサイトの不正操作
•メールの盗み見などの情報の不正操作

コンピュータ電磁的記録犯罪

電磁的記録、いわゆる電子データに悪さをすることによる犯罪です。具体的には次のようなものが挙げられます。

  • コンピュータ・ウイルスやマルウェアの作成・保管・供用
  • 電磁的記録の不正な改ざんや作成、毀棄
  • コンピュータの本体やそのデータに対する損壊等による業務妨害
  • 電子計算機に対する使用詐欺

ネットワーク利用犯罪

犯罪の実行にネットワークを利用したものを指し、次のような犯罪が起きています。

  • オークション・通販などでの詐欺行為(偽ブランド品の販売行為など)
  • SNSや匿名掲示板を介した売買春
  • SNSや匿名掲示板を介した薬物販売・犯罪
  • 違法アップロードされたマンガや映画などの無断配布等による著作権侵害行為
  • 匿名掲示板やSNSを利用した誹謗中傷やプライバシー侵害行為
  • ネットストーカーなどによる傷害事件

事例:不正アクセス禁止法違反「タレントなどのSNSに不正アクセスしメッセージなど覗き見た会社員、執行猶予付き実刑判決に」

平成26年~28年に、タレントの押切もえさんや渡辺美優紀さんら少なくとも女性4人の携帯電話のメールや会員制交流サイト(SNS)などに不正アクセスし個人情報を得た男性会社員に、懲役2年6か月、執行猶予4年の有罪判決が出た事例があります。個人情報を知られた女性の精神的苦痛を考慮しての判決でした。男性会社員は、この事件を引き起こしたことにより会社を解雇されており、前科もなかったことから執行猶予付きの判決となっています。

事例:コンピュータ電磁的記録犯罪「パソコン遠隔操作で誤認逮捕相次ぐ」

平成24年に東京、大阪、福岡、三重在住の男性4人が襲撃や殺人などの犯罪予告を、掲示板やサイト、メールにて行ったとして逮捕されました。警察はIPアドレスから発信元を特定し、自宅捜査などを経て逮捕したとのことです。ところが実際はこの4人が行ったのではなく別に犯人がいました。トロイの木馬と呼ばれるマルウェアをパソコンに仕込むことで、真犯人が外部からパソコンを遠隔操作することが可能になり、あたかもパソコンの持ち主が犯罪予告を行ったかのように見せていたのです。この事件は、手口が非常に巧妙で、捜査途中で真犯人と名乗る人物からラジオ局や弁護士、報道機関などにメールが届き、そのメールが手掛かりになり真犯人の逮捕に繋がっています。

事例:ネットワーク利用犯罪「著名サイトを名乗るフィッシング詐欺」

「うっかり」クリックして巻き込まれることが多いのがフィッシング詐欺です。偽サイトに誘導し、クレジットカード情報やログイン情報(IDとパスワード)を盗みだします。銀行やクレジットカード会社、ネット通販のサイトなどがターゲットにされることが多いです。また近年はスマホユーザーを狙ったものも増えており、宅配便の再配達と称するSMS(ショートメッセージ)を送り付け、偽サイトに誘導するといった事例もあります。中にはSMSにメッセージを送り、アプリのダウンロードページに誘導。アプリをインストールすると、セキュリティソフトを入れていても外部からスマホに侵入できるようなり、偽サイトに誘導されるといったことも起きています。時代にあわせて手口が巧みになっており、非常に多いサイバー犯罪の一つです。

事例:ネットワーク利用犯罪「SNSでの激しい誹謗中傷により、リアリティーショー出演者が自殺」

令和2年に女子プロレスラーの女性が自殺しました。この女性は、「リアリティショー」と呼ばれる、台本なし(公式にはそということになっている)に登場人物はお互いの関係性や恋愛などの状況が進行し、それを視聴者が楽しむというテレビ番組に出演していました。その中で彼女は番組内での言動・行動に対してSNSで誹謗中傷が相次ぎ、それを苦にして自殺したとみられています。具体的には、「不愉快」「消えろ」「死ね」といった批判的、攻撃的なツイートや、人格、容姿などをけなすものなどがありました。SNSは匿名性が高く、誹謗中傷の投稿者の特定には専門的な知識が必要で、時間や費用がかかり容易ではないため、この事例のように短期間で被害者が追いつめられ自殺の原因になってしまうことがあります。

その犯人は現時点で(令和3年4月6日時点)2名書類送検されました。

サイバー犯罪の被害を受けたら

どれだけ細心の注意を払っていても、インターネットやパソコン、スマートフォンを使用し続ける限り被害者になってしまう可能性があるのがサイバー犯罪です。ここからは、サイバー犯罪の被害を受けた場合の対処方法について解説します。

相談するために必要な準備

サイバー犯罪の被害にあったら、まずは警察に被害届を出しましょう。その際は、事件の概要が分かるように時系列で整理し、加害者を含めた関係する人物を全員、箇条書きにまとめておくと話を進めやすくなります。また加害者などとやり取りをした記録として、メールやSNSのスクリーンショット(画面キャプチャ)や音声、動画データなどもあれば持参してください。

サイバー犯罪窓口など通報・相談先

警察では、「サイバー犯罪被害にあった」「サイバー犯罪被害にあったが、どこに相談して良いのか分からない」といった人たちの受け皿作りを積極的に進めており、各都道府県警察本部にサイバー犯罪相談窓口が設けられています。まずはお住いのサイバー犯罪相談窓口へ通報、相談するといいでしょう。犯罪や事件の発生までは至っていないけれど、ストーカーやDV被害、悪徳商法など、警察に相談したいことがあるときは、警察相談専用電話「#9110」をご利用ください。全国共通の番号で、電話をかけると自動で電話のかけた地域を管轄する警察本部などの相談窓口に繋がります。もちろん緊急性があり、警察官にすぐに駆け付けてもらいたいようなケースは「110番」に電話しましょう。

参考:都道府県警察本部のサイバー犯罪相談窓口等一覧(警察庁)
https://www.npa.go.jp/cyber/soudan.htm

 

まとめ

サイバー犯罪の被害を受けた場合は、警察への迅速な通報が必要です。犯罪は誰もが巻き込まれる危険があり、どんな事例があるか知っておくと、注意することができ、犯罪に巻き込まれた際に気付きやすくなります。サイバー犯罪について最低限の知識は持っておきましょう。